9年ちょいお世話になったジムニーモドキ号に代わり、新しい相棒となった極楽ジュテーム号ことおルノーおカングー。地元おフランスではお郵便屋さんにも御用達される実用性と、ダウンサイジングターボ&ゲトラグ製6速EDCによる図体に似合わないキビキビ走りに惹かれ、数ある候補の中から今回ダントツのパッション点を獲得し採用となったワケなのです。

納車から一週間あまりの間にカーナビ、ドラレコ装着と自作車中泊システムのインスコを済まし、では早速デビューツアー参りましょかと、山の日連休に休みを足して、三泊四日の車中泊ツアーへと出かけたワケでありんす。

納車の日、モドキ号は今までの感謝を込めてピカピカにして引き渡しました。新しいオーナーのもとでも頑張るんやでー。グスッ。

もちろんおマメ先生もご一緒。「なんか違くね?広すぎね?」とまだちょっと落ち着かない様子。

広くなった車内にまだ慣れない様子の先生。はよ慣れてくれるといいんだけど。

行き先は一番天気のいい方ね、っつことで今回もおなじみ道東方面に。初日は午前中ベッドを完成させたりでシパーツが遅れたので、そんなに遠くない鹿追で記念すべき一泊目。行ってから知ったんだけど、あの足寄のジンギスカン店「大阪屋食堂」が鹿追で再開してたのね。今回は間に合わなかったけど次回行かなきゃ。再訪確定ですな。

鹿追の道の駅で車中泊デビューの極楽ジュテーム号。さすがどシーズン、車中泊カーだらけです。

二日目はここまで来たならナイタイ高原行きましょかと、進路を北東に取ります。すると、間もなく空にはたくさんの気球が出現。ちょうど上士幌の航空公園でバルーン祭りやってました。

上士幌は気球の町。40チームくらいが気球を上げていてなかなか壮観でしたえ。

お久しぶりのナイタイ高原は霧の中。しかしやはりこれぞ北海道!っつ爽快なドライブを楽しめます。

イヌよー、ここ前にも来たの憶えとるけー?「オデ知らね。ソフトクリームくんろー」。

行き止まりのレストハウスは改装されて、すっかりオサレになってました。

んーオサレ。でも、ちょっと敷居が高くなっちゃったかなー。

その後は高速でビューンと釧路までワープ。そこから先は海沿いの難読地名続出ルートで厚岸を目指します。いつも気になりつつ素通りするだけだったけど、今回はその難読地名集落にいくつか降りてってみよかなと。

集落に降りていく道の分岐にこんな看板がいくつも立ってます。ポントマリはアイヌ語で「あまり重要でない入江」の意味だとか。

降りた先のポントマリ集落はこんな感じ。戸数は10軒くらいかなあ。昔はこのあたりの集落は海路でしか結ばれていなかったそうな。

どの家にも昆布干し場があります。昔はこの近くの炭鉱で採れた石炭を、ここから海上輸送してたそうな。栄えてたんだろねー。

その後厚岸で買い出し&風呂を済ませ、キャンプ場へ向かうと途中の週末処理場の前がこんなことに。

さて何頭いるでしょう。厚岸は奈良かと見紛う鹿祭り状態でした。

本日のメインは〜、厚岸と言えばもちろんカキですな!道中仕入れた北の勝大海で酒蒸しにしてやればオージュテーム。キミを食べてしまいたいよ。

すみません、もちろん食べました。ウマい!一個80円、安い!たまらん。

三日目は海沿いをさらに東へ向かい浜中へ。湿原とこぢんまりした街が同居するラブリーな町です。しかもいつ行っても寒い。8月でも安定の寒さです。猛暑から逃れたい方は是非、長袖持参で〜。

湿原?食えねんだろ?次行こー。と曰ったかおマメ先生。

浜中は巨匠モンキー・パンチ先生の故郷。この夏は観光スポットに何やら小さい看板が立ってます。そのQRコードでアプリをダウンロードしたりすると、こんなイカしたフレームが現地限定で使えます。

次元を意識したつもりが、腹筋に励む小太りのオッサンにしか見えん…。

浜中にはかの有名なムツゴロウ王国がありましたが、本格的な王国経営をする前は沖の無人島・嶮暮帰島(けんぼっきとう)でムツさん一家が暮らしてました。

手前のじゃなくて奥の方の島です。冬も暮らしたって言うから恐れ入ります。中学生の頃ムツさんの小説にハマったのが、今思えばワタクシのホッカイド移住のきっかけなのかも。

さて毎度恐縮ですが、浜中といえばいつものアレ。コープ浜中のソフトですな。車内で食べるとイヌが発狂するので店内で頂きます。

おマメごめんよー。ナイショでワシら食べてたのよ。そばで食べるとよこせよこせと大騒ぎし、最後はペロンじゃなくバクッと行かれるので見せられません。

ささ、ここからは戻る方向へ。道中白糠の寳龍さんでアチアチの辛味噌ラーメン食って前歯の裏をズルむけにしたりしつつ向かったのは、以前もお世話になり大層良かった晩生温泉。巨大な敷地はキャンプOK、サクセス育毛剤は使い放題、バスタオルも無料で付いちゃう太っ腹。

しかしさすがドシーズン。ファミリー、グループ、ライダー、チャリなどあらゆる属性の旅人たちで大賑わい。そらみんな知ったら来るわねー、こんないいトコ。ワシらも片隅にお邪魔します。

これで無料なんだからそらみんな来るよねー。大変快適です。

最後の晩はコープ浜中で調達した高梨乳業謹製スレッドチーズをふんだんに使いましょう。

ポテトにも掛けちゃうもんねー。ンマい!

ナス&トマトのオリーブオイル焼きにも。んは、たまらん。

チーズのコゲたところもたまらんワケです。

メインは肉!久々登場のホットサンドマシーンがフル回転で焼き上げてくれます。トレビアーン!

肉を焼くときはフタはせずオープンで。かはあ、たまらんすよ。北の勝がススム君。

今回早速インスコし大活躍の自作ベッドシステム。展開した状態がこちら。進撃の巨人二人とイッヌで広々寝られます。

レコフレームにコンパネ、クッションフロア貼り。キットで買うと14マソのところ、3マソ円で済みました。設計図を公開してくれた賢人に感謝。

さあ最終日も安全運転で煽ったり煽られたりせず帰りましょう。まずは温泉を出てすぐの生花苗沼に寄っときましょか。あら、これまたトレビアン!

うーん、絵になるねー。長い付き合いになると思うで、よろしく頼むでジュテーム号。

帰りはそのまま、滅多に行けない太平洋側の海沿いを行くことに。あまりメジャーじゃないけど、天気が良ければ日高の山々がドーン、真っ直ぐな道がドーン、湿原がドーンの素晴らしいルートです。ようやく晴れて気温もぐんぐん上がり、ホッカイドの夏満喫じゃい!

しばし走り、景色のいいトコで休憩しましょかと大きな橋のたもとのパーキングに入り、エンジンと冷房をかけたまま二人外に出た直後「カチャ」と小さな音がしたようなしてないような。

さて行きましょかと、ヨメがドアハンドルを引くと「ん?」あ、開かないよ…。

何とおマメ先生がドアロックボタンを押してしまい、ワシらはサイフもケータイもないまま炎天下に無期限放置プレイの刑スタート!

頭は真っ白になりながら、そのへんの花をもいでフリフリして「マメこっち!こっち来てー!」と、もう一度ボタンを踏ませようとムダな努力をしたりしていると、運良くそこに道路パトロールの車両が。事情を話しJAFに連絡してもらいますが、お盆なので広尾の提携工場が休みで帯広から出動となり2時間待ち確定。警察にも連絡したところ、連絡手段もなく炎天下なので来てくれると言うことに。大ごとになってしまって二人すっかり恐縮します。

その後イケメン警察官さんが警察車両で来てくれて、それはそれで警察のいろんな話など聞かせてもらいながら、時折イヌの様子など見ながらひたすら待ちます。木陰に停めたクルマに段々日差しが当たってくるので、気休めにフキの葉を窓にかざそうかなんてしていると、それを見かねたヨメが「この黒いシート使っていいってー」と、何かチャックの付いたシートのような袋のような物を持ってきますが、その後ろからイケメン警官が「あ、いや、それは…」と、奥歯に物が挟まった感じで引き止めに。

もしかしてこれって…。そう、「それ、ホトケさんを入れる袋です…」

なんて一幕もありつつ、やがてJAF様降臨。「このクルマは初めてなんで」と言いつつ、素晴らしい技術で10分も掛からずドアロックを解除してくれました。その瞬間、最初は頼り無げに見えた作業員さんに、パーッと後光が差して見えたんです。ホントです。いやもう感謝しかありません。

などなどの様子は写真撮っておきたかったけど、スマホも車内だったので、無事ロック解除直後の様子のみ。いやー、助かりました。

安心安全な暮らしを支える人たちの頑張りとありがたみをヒシヒシと感じた今回のツアー。すっかり道警とJAFと広尾町のファンになったワタクシたち、その後はどこで降りるにも「スペアキー持った?」と確認しながらモタモタ帰ってきたのでした。ふるさと納税は是非広尾町へ!33歳以下のキミ、北海道で警察官にならないか!

では、皆さんもお気を付け遊ばせ〜。ボンヌ ウィーケンド!