このGWは、全く新しい部署へ異動した早々から去年みたいに2週間休んで遍路にドーンと行くワケにも行かなかろ、と弱気に日和ったりもして、んじゃ去年出張で行ってあまりにも良かった長崎を中心に、1週間ばかりツアーで行ってみよかということになったのであります。土曜日に札幌を発ってその日は糸島の知人宅泊。その翌日から本格的にツアー開始です。

あ、今回は長いです、おヒマな時にお読みくださいませ〜。

今回もマシンはフライデー号。久しぶりのザック縦積みスタイルです。サイドバッグ二つ持ちより輪行はラクね。

糸島から呼子あたりはパスして、鷹島へ。釣りのメッカのようですな。ちょっと前までは船でしか行けなかったみたいですが、最近立派な橋がかかりました。

さあ鷹島へ。どんな島でしょか。

島の北端には「モンゴル村」なる施設があるとのこと。ただ、見学はできるけど営業はしていないみたい。冷房完備のゲルが立ち並んでました。温泉もあったけど休業中。

ちょっと中にも入ってみましたが、確かに冷房がなきゃいられないわね、という感じ。

その日は島の中央あたりまで走って、オアシス村なるキャンプ場へ。道中の看板に「ゲル完備」とあったので、何ともこれはモンゴルづいてる島だなあと思っていたら、ゲルをフィーチャーしたバンガローですな、これは。
持ち込みテント2張りとバンガロー代がほぼ同額だというので、ちょっと迷ったけどお気楽バンガローに泊まらせてもらいます。夜中にちょっと雨も降ったりしたのでナイスチョイスでした。

六角形のゲル型バンガロー。テント濡らさずに済んだので助かりました。

ツアーといえばチマチマ焼き。今晩は道中調達したしいたけやらウルメイワシやらをチマチマ焼きつつチマチマ焼酎を飲みます。ああ、九州ええねえ。

毎回おんなじことやってますが、これが楽しいのよね。ウルメはあったらマストバイ。しいたけはひっくり返しちゃだめデース!

キャンプ場の前の遠浅の海辺で、夕方まで皆さん何か一生懸命拾っている様子。見に行ってみるとこんな貝がいくらでも拾えます。シッタカとか磯玉みたいな貝は全国各地で食ったけど、この貝は蓋がしっかり分厚いのが珍しいです。味はまんま小さいサザエでした。ンマい!たまらん。

後日産直市で同じものが売ってました。「ミナ貝」というそうな。ンマいよ〜。

さて翌朝。昨日は気づかなかったけど、キャンプ場の真ん前には祠があってこんなものが。んぐぐ、リアルすぎる…。

いわゆるご立派なアレ的な。生殖器崇拝というやつですね。

島の南からフェリーに乗って、九州本土、御厨(みくりや)へ戻ります。

地元っぽい人、イカ釣り人、旅行者などなどを積み込んで幾つかの島を結びます。しかしこっちの方は、どこ行ってもみんなイカエギングやってるね。

さあ、あの橋を渡れば平戸島、いよいよ長崎県!と思ったら、フェリーに乗ってるうちにとっくに長崎県には入ってました。オホホ。

九州の北西部はなかなかツアーには来られないけど、いろいろな島があって悪くないですな、うん。

平戸に入って間もなく出くわした産直市。アジの詰め放題が100円とな。いやー、近所に住んでたらな〜。

サイズは小さめだけど、ピカピカのアジがビニル袋に詰め放題。ええなー。今日がここで終わりだったらなー。

同じく、サザエも小さめだけど4つで300円。いいなー、今日がここで終わりだったら(略

チャリツアーは生ものを長時間運べないのがツラいとこ。所詮チミたちとは縁がなかったのよ、と強がってさらに先へ進むしかないのです。これもまた人生〜。

平戸島を走っていると、ところどころこうした教会が現れてきます。こちらはカトリックの紐差教会。大天主堂はロマネスク様式だそうです(ツーリングマップルによる)。

紐差教会。天主堂と鳥居が一緒に入っちゃうっていうのも、何だか長崎感があってええですな。

この日は平戸島をぐるっと一周、前津吉のフェリー乗り場で休んでいたら、パトロール中の白いイッヌから職質を受けました。怪しいもんじゃないです、お邪魔しております。あ、すぐ出ます。

西日本名物、フリーのイッヌ。クルマに気をつけて長生きするんやでー。

昼メシは「お弁当290円」とあったスーパーへ。入ってみたら、刺し身も半額で180円だっつので、たまらず2パックお買上げします。もちろん九州の甘い刺身醤油のミニボトルもゲツト。昼からたまらんですよ。

プリプリのアジとビカビカのハマチがどちらも180円。ビビビ、ビールも!と言いたくなるのをこらえます。

さ平戸へ戻って泊まりましょ。この日は平戸泊。
翌朝も気持ちよく晴れた中、長崎へ向けて出発です。まずは佐世保を目指しましょう。この日は暦上は平日で国道はトラックも多いので、大回りして海沿いの県道を行きます。

このあたりの海は年中穏やかなんだろなー。アップダウンもまあ大したことないです。さあ長崎長崎!

佐世保の市街地に入ると交通量もぐっと増え、左レーンはバスと抜きつ抜かれつで気を使います。と言って歩道は歩行者が多いのと段差もたくさんあるんでスピードが出せない。しばらく我慢の時間が続きます。実際自転車で走ってる人はほとんど見ませんでした。

長崎らしくなってきましたなー。こっちの方はホント、道路は自転車には優しくないけど、運転がみなさんジェントルメンなんでありがたいです。

佐世保を抜けて一息。スーパーに入るとどこからか子供の歌声が。
「ほんわかふんわか、ほんわかホイ!タコのはっちゃん ホレ来たホイ!」
九州生まれのたこ焼きチェーン、八ちゃんの移動販売車に心を掴まれました。一つくださいなー。

今日の昼メシはこれ、たこ焼き八ちゃん。

後日調べてみたら、冷凍たこ焼きの元祖だそうな。歌、移動販売、包装紙などなど、イカしたブランディング&経営戦略をお持ちです。歌って効き目あるよな〜、と妙に実感しつつ、アツアツをホヘホヘほお張るのでした。

帰ってからもyoutubeで何度も聞いて覚えました。「坊っちゃんも〜、嬢ちゃんも〜」のあたりのチョーキングを利かしたようなブルース感がたまらんです。

その後昼過ぎくらいから予報通り降り出した雨に濡れつつ、120kmくらい走って何とか明るい時間に長崎入りしました。クルマは一層増えるし、路肩はさらに狭くなって白線の左側なんて10センチくらいしかありませんが、いやー、長崎いいねえ。どこがって、何となく…。

一年ぶりです、来たかったよ〜、長崎。長崎〜は〜、今日も〜、雨でした。

雨でもお気楽なのは、今日はキャンプじゃなくて、事前にお宿を取っていたから。お宿にチェックインしたら、早速近所に繰り出します。そらまあまずは、こちらからでしょ。

近所の中華屋で頂いたちゃんぽん550円ナリ。優しい味でンマひ〜。たまらんす。おかわりしたいくらい。

もう一軒近所の居酒屋へ。おすすめのコノシロの刺身を、横についてるわさびじゃなくて、自家製の柚子胡椒を薬味に頂きます。これが合うの合わないのって、合うこと!青唐辛子がざく切りで激辛だけど、ンマい!ハヒー、辛い!

いやあ、見るとまた食いたくなるねえ。おいしゅうございました!

翌日も朝から雨だっつので、お宿にダメもとで聞いたところ、なんと泊まっている部屋が翌日も空いているとのこと。迷わず連泊にさせてもらって、翌日はお宿でグータラ、TOKIOの記者会見など最初から最後まで見たりしつつ、夜に合流したヤザワプロともども三人で再び近所へ繰り出して、皿うどんやら刺身やら長崎のンマいものを満喫させて頂いたのでした。

お宿はユースホステルも兼ねたカトリックセンター。早朝ミサもあるってので、ぜひ参加しようと張り切ってましたが、両日とも飲み過ぎで論外。

さらば長崎、また近々くるでー。

山、坂、市電、晴れ。ええなー、長崎。

今日は島原をぐるっと反時計回りに回って、熊本側へ向います。こちら千々石海岸だったかな。このあたり鉄道の廃線跡が道路になってます。

正面に見えるのは雲仙でしょか。違うかな?まあこのまま右へ右へ、海を右手に見ながら島原を走ります。

小浜温泉で足湯チャポーン。今日から連休後半戦ということで、人出もぐっと増えてます。

小浜温泉。熱海をちっちゃくしたような、昭和の温泉地。泊まってみたいけど、まだまだ先があるので足湯だけで我慢。

この日は島原半島の南端、口之津温泉泊。晩メシは長崎を思い出しつつ皿うどんを作ってみようということに。具は白菜、豚コマ、スナップエンドウだけだけど、悪くないよ!ああ長崎えがったなー。

ツアーキャンプで皿うどんは初めてやったけど、麺を茹でる必要がないので鍋もちっちゃくてオッケーだし時間もかからなくて、意外にツアー向きかも。

もちろん麺だけじゃないですよ〜。6つ買ったサザエは網じゃいっぺんに焼けないので、いっそまとめて蒸したろかと。そしたら、ん?つぼ焼きにするより上品な感じでンマくない?サザエは蒸しても、というか蒸した方がンマいかも!というのが今回の結論その1です。

巻き貝の王様、サザエ様。もちろんツブもンマいけど、んー、甲乙つけがたし!まだまだ痛風になりませんように。

さあ走行最終日。まずは野営地からほど近い原城に向かいます。天草四郎が籠城して戦った城の石垣が残っています。ちょうどこのあたりを回っていた頃に、島原・天草あたりが世界遺産登録の内定を得たとかのニュースがありました。

天草四郎くん、世界遺産になったってよー。

城の石垣脇の階段では、地ヌコが気持ちよさそうに日向ぼっこしておりました。

日当たりの良い階段でやたらクネクネしていた液状化ヌコ。このあとさらにクネクネしながら下の段へ流れ落ちていきました。

北上して島原へ。島原の道の駅には、91年の雲仙普賢岳噴火時の土石流災害で被災した家屋がそのまま保存され展示されています。

テントで覆われた空間に保存された被災家屋。土石流とは別に、火砕流でも多数の死傷者を出しました。最近では御岳もそうですが、地球の内部のパワーは恐ろしいですな。

さてちょうど昼メシタイムなので、島原名物「具雑煮(ぐぞうに)」の有名店に入ってみます。何でも、天草四郎が籠城の際に、部下たちに栄養を取らせるべく発案したのがルーツだそうな。モチを始め、穴子、卵、鶏肉、レンコン、かまぼこなどなど山海の幸が、バッチリ効いた出汁で煮込まれてます。ンマい!

姫松屋さんの具雑煮。今度家でも作ってみよっと。

島原を回り込んだ北側、多比良港から有明海をフェリーで渡って熊本県の長洲へ渡ります。さらば長崎〜。

フェリーは流石に混んでいて、一本待ちました。一時間に一本くらい出ています。

熊本側に渡ってまず感じるのは「路側帯がしっかりあるー!」でした。いやあ走りやすいね。この日は県境を越えて久留米の近くまで走ります。最後まで安全運転で行きましょー。

長洲から走り始めてすぐのところかな?途端に走りやすくなります。長崎良かったけど、チャリでの走りにくさだけはもうちょっと何とかして欲しいな。

道中は柳川にも立ち寄りましたが、ちょうどお祭りをやっていて激混み状態。早々に抜け出します。

まあGWのど真ん中だし、仕方ないわね。もうちょっと空いてる時ならいい街なんでしょう。

最終日は久留米近くの船小屋温泉で野営です。最終日なんでちゃんぽんを作ってみました。ツアーキャンプで麺類って、パスタばっかりだったけど、十分使えそうです。これからは皿うどんとちゃんぽんもメインレパートリーに入りそうな予感。

今回はこのちっちゃい鍋兼フライパンで、オッサン三人分頑張りました。チャリツアーの鍋システムはこれで落ち着きそうな予感です。

翌朝は最寄りの船小屋温泉駅から新幹線に乗って、ビューンと30分足らずで博多へ、さらにそこから2時間で千歳へ戻ってきました。また次のツアーに備えて朝練頑張ります!

博多駅にて新幹線。ヤザワプロはそのまま乗り続けて松山まで行くそうな。お疲れさんでした。

以上、ダラダラと長くなってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。長崎方面は道路はチャリ向きじゃないけど、ドライバーからはクラクションを鳴らされることもなく、追い抜くスピードもゆっくりめだったので、大変楽しく走れました。でも、チャリで行くのはもういいかな。次はバイクかクルマだね。ではー。