職場の釣り同好会ではこのところ絶好調で、2017年、2018年と年間チャンピオンを獲得したワタクシ。今年2019年もチャンピオンを取って三連覇を達成できたら、今年より設定された新ルールにより、名人位を飛び越して一気に「達人」の称号を頂けるのです。釣りキチ三平を教科書代わりに育った世代としては、欲しくないワケがありません!何としても欲しい!ちょっとズルしてでも欲しい!でも、そのためには年間二回開催される大会で優勝できれば文句なし、ダメでも身長賞・特別賞など三賞に絡むことがほぼ必須なのです。

そんなワケで今回も気合い入りまくりんで、ひと月も前から情報収集やら作戦検討やらですっかり頭デッカチ、釣りキチ三平を読み返してイメージトレーニングもバッチリな状態で当日を迎えたのでございます。場所は瀬棚港東沖防波堤、4年前にも大会会場となった場所で、その時は15人中12位と撃沈。でも、その頃のオラとは違うっぺ!じいちゃん、オラを勝たせてくんろ!さあ結果はいかに?

沖堤渡しでお世話になった寿喜丸さん。今回は13名の会員で乗り込みます。安全第一で21時間の長丁場を乗り切りましょう!

大会開始は15:00、終了は翌日12:00。定員10名の渡し船なので、二便に分けて沖堤へ渡してもらいますが、気合が入りすぎたのか不覚にも一便出港直前に便意がMAX。UNKO活動しているうちに二便メンバーに組み込まれてしまい、一足遅れて沖堤に向かいます。人気ポイントの第一階層は既に一便メンバーで占められているだろな〜、とショゲていると船長が「第二階層のあのあたりで、こないだ親子連れがヒラメ上げてたよー」との重大情報をリーク。ウフフ、いいこと聞いちゃった!沖堤に到着後は当然一目散に誰も入っていない第二階層に向かい、そそくさと陣地を構築します。さー、ヒラメ来い来い!

第二階層の北側風車そばでヒラメが上がったとのこと。さー来てちょーだい!いつでもいいよ!

まずは内海側でカレイ&ホッケをメインに狙いつつ、あわよくばヒラメもという節操のない狙いのもと、投げ仕掛けを3セット放り込み、アタリを待ちがてら、最近本州方面で大ブームらしいジグサビキなる仕掛けでヒラメゲットの夢を追います。

しかし、投げ仕掛けで中型カレイが数尾とホッケが一尾上がったところでアタリは終了。ジグサビキには時折ホッケらしき魚影が追ってはくるものの、食うところまでは持ち込めず、やはりジグはイマイチ信じきれません。魚紳さ〜ん!こんただ時オラどうすればいいっぺやー?

そんな時ふと外海側に目を向けると、巨大なテトラが大量に積まれて、いい感じの穴がいくつもある気配。ちと穴釣りでもしよかな〜と市販ブラーにイソメを付けて放り込むと、ガヤや小型のハチガラがタイクツしない程度に釣れてきます。しばしそんな弱い者イジメを楽しんでいたところ、突然今までとはまるで異なる大物感漂うアタリがきましたよ!

うひょー!でっけぇの来ただー!しかし、テトラの隙間なのでタモは使えません。駆けつけてくれたロックの帝王IG君のアドバイスで立ち位置を調整したり、ドラグを締め直したりしつつ、何とか上がったのは30センチ級のソイでした。

提出魚の5尾に入りそうななかなかのソイ。この調子で釣りまくりんだっぺやー!

しかしその後が続かず、暗くなったところで仕掛けをソイ対応、巨バリ胴付きサンマ輪切り仕掛けやウキ釣り巨バリ仕掛けに替えましたが、25センチ級を1尾追加したのみで、夕マズメは終了となりました。いやー、シブいね。みんなはどうなんだろ?宴会に合流して情報交換してこよっかな。

今宵のメニューは鍋とカツオタタキにんにくマシマシなど。防波堤調理人のM師匠が釣れたばかりのハチガラを刺し身にしてくれます。ンマい!

話を聞いてみると、皆さんシブい中でも投げではそこそこのカレイや、真下にコマセでホッケプールを作り数釣りをしてるとの情報も。こらイカン!明日も頑張らねば!

宴会場を離れ釣り場へ戻り、垂らしておいた仕掛けをチェックするもソイの姿はナシ。こりゃ夜ソイはダメだね。あきらめて仮眠を取ることにしましょう。

朝4時、すっかり明るくなった頃に起き出して、やはりソイは付いてないのを確認し、仕掛けを再びカレイ対応の投げ仕掛けに全て戻します。さー、巨大クロガシラ来てくんろー!と祈りを込めて投げ続けますが、朝マズメもアタリはさっぱり。

そんな頃、遠く離れた第三階層では一人M師匠が気を吐き、巨大マガレイなど上げていたそうな。

海抜8メーターの第三階層でマガレイをゲツトのM師匠。取り込みには第一階層の仲間に手伝ってもらったそうな。なるほどねー。

その後は穴釣りメインに切り替え、そこそこのソイを追加したりしていると、第二階層にロックの帝王IG君が参入。これまではほぼボーズだったそうですが、穴にワームを垂らすとあっさり巨大アブラコをゲツト!いきなり優勝候補に躍り出ます。イカンイカン、こらワシも何とかせにゃ!

耐え忍ぶ冬の時代を乗り越えて、いきなり大物ゲツトのIG君。おめでとー、やったね!

しかしその後もこちらはガヤや小ハッチーと戯れるのみ。終了時間も刻々と迫り、疲れた会員たちの中には早々にあきらめて撤収する人も。

でもまだまだこんな釣果じゃ優勝はおろか、三賞も望めんでー!と自分を奮い立たせますが、このままではガヤ&小ハッチーの数が増えるばかり。うーん、どうしよう?地球のみんな、オラに力を分けてくれー!

小さくても釣れれば嬉しい全身筋肉のムキムキ魚ハッチー。さあ、海へお帰り〜。キープサイズがなかなか来ないまま、時間ばかりが過ぎていきます。

投げ釣り組が撤収しすっかり寂しくなった第二階層で穴釣りを続けていると、あるアイデアが浮かびます。ソイ用のサンマが3尾も余っちゃってるけど、どうせ捨てるなら刻んで穴に撒いてみよか?

うん、そりゃ我ながらいいアイデアだ!早速サンマを切り刻んで、目をつけていた一番お気に入りの穴にドボドボ放り込むことしばし、自作巨バリブラーには同じく余りそうなイソメを10匹くらい房がけにして、イソメ玉のようになったのを祈りを込めて放り込みます。すると…

10メーター以上の深さがある穴なのに、放り込んだ直後にブラーが止まり、モゾッ、モゾモゾッと大物特有のアタリ。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

大合わせをくれてやるとがっちりフッキング。そのまま大暴れが始まります。か細いルアー竿では全く上がる気配なし。いやー、どうしよう。まるでブリのような引きと重さに、腕だけでは上げられず、苦し紛れに膝も使ってポンピング。潜られないように、切れないように、折れないように祈りながらのバトルが続きます。ユリっぺー!見ろー、でっかいの来ただー!

最後は駆けつけてくれたIG君に竿を預け、ラインを手繰って抜き上げたのは、ほぼ40センチの堂々たるクロゾイでした。

いやー、やりました!うれしー!サンマよ、イソメよ、IG君よ、ありがとー!

そんなこんなで昨日15時にスタートしてから21時間あまりの戦いを、今回も清々しい気分で終えたのでした。やるだけやったし、これで負けるんじゃしょうがない。さあ、陸に戻って審査です。いいトコには付けたと思うけど、IG君の巨アブには勝ててないし、M師匠はデカい平物を揃えてるみたいだし、結果はどうなんだ〜?

「結果発表〜!今回の優勝は…ヒダカ!」

うひょー!オラやっただー!天国のじいちゃん、見ててくれたっぺかー!

やりましたー!昨年春に続いて二度目の優勝です。達人位もぐっと引き寄せました!

いやー、今回も厳しい戦いでしたが、オラ頑張りました!特に最後の巨ゾイは狙いが的中、楽しくてたまりません。

今回の提出魚は穴で釣ったソイ4尾と、開始早々に投げで釣ったホッケの計5尾。いやー、釣れてくれてありがとう!

今回の私が愛した提出魚たち。フタを開けてみれば一人3キロ超えで、2位には100ポイント近く差をつけての優勝でした。

前回12位で轟沈した瀬棚沖堤、すっかり気に入ってしまいました。次回は真面目にヒラメ狙おっかなー。

という13名様御一行の21時間に渡る釣り大会でした。勝てて良かった〜。

こちら今回の成果。提出魚のほかはまあまあのマガレイ、塩焼きサイズのガヤ、キープサイズのハチガラなどなどバラエティに富んでどれもうまそー!

小さいのはリリースしてきたんで帰ってからの処理もラクです。さあどれから、何して食っちゃろかなー。

件の巨ゾイは悩みましたが、皮目を焼いて薄切りにしたトコを、刺し身で食ったりしゃぶしゃぶにしたりしてみました。ンマい!アラももちろんアラ汁で余さず頂きました。身が多い!たまらん。

心配したムシもいなくて、激ンマでございました!ストロンゲスト酎ハイがススム君。

次回秋の大会は相性のいい白老沖堤。また巨ババ巨アブ釣り上げて、春秋連覇で堂々達人位取れるよう頑張ります!

【追伸】

一週間後、一尾だけ釣れたホッケを干しといたのを頂きましたが「ンフォ!何じゃこのホッケ!尋常でないンマさじゃん!」。

赤ホッケだったのでアブラ乗ってンマかろうとは期待してましたが、ここまでとは。ホッケに限定せず今まで釣った中でも三本の指に入るウマさでした。

ホッケ釣りも頑張ります!